食品衛生行政の推進について格別の御理解、御協力を賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、毎年冬から春にかけては感染性胃腸炎の発生が多い時期であり、今年も全国的にノロウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生事例が増加しています。
ノロウイルスは感染力が強く、感染した人の手指を介して食品を汚染することで食中毒の原因となります。現在、ノロウイルスによる感染性胃腸炎が流行の兆しを見せていることから、 ノロウイルス食中毒の発生の危険性が高くなっています。
つきましては、下記の留意事項を貴団体傘下の協会員・組合員の方々に周知いただき、ノロウイルス食中毒の防止に努めていただきますようお願いします。

○ノロウイルス食中毒予防対策の留意事項
1)食品の提供について
◆食品の加熱調理は、中心部まで十分に行いましょう(中心温度85℃ 1分間以上)
◆ノロウイルスは二枚貝に蓄積されますので、二枚貝の生食での提供は避け、中心部まで十分に加熱して提供しましょう
◆調理器具は用途に応じて使い分け、使用後は十分に洗浄し、次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)や熱湯で85℃1分間以上消毒
しましょう(アルコールはほとんど効果がありません)

2)食品取扱者及び施設の衛生管理について
◆調理作業の前後、トイレの後、食事の前など、石けんを使って、流水で丁寧に手を洗いましょう
◆手洗い後のタオルは共用せず、ペーパータオル等を使用しましょう
◆下痢・嘔吐などの症状がある場合は、食品の取扱いに従事しないようにしましょう(症状が消えた後もしばらくの間は
ふん便中にウイルスの排泄が続きますので、特に直接食品に触れる作業は控えましょう)
◆ノロウイルスに感染しても症状が現れない場合があるため、日ごろから手洗いを徹底しトイレを清潔に保つなど、ノロウイルス
に感染しないよう心がけましょう
◆患者の吐ぶつやふん便で営業施設が汚染された場合は、手袋、マスク等を着用し、患者の吐ぶつやふん便が乾燥しないうちに
ペーパータオル等で拭きとり、汚染された場所を次亜塩素酸ナトリウム(200ppm)で消毒し、感染の拡大を防ぎましょう

(参考)
ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html

ノロウイルス検出状況2011/12シーズン(国立感染症研究所感染症情報センター)
http://idsc.nih.go.jp/iasr/noro.html